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Who am I?
「お父さん、こんなこと言ったら笑われるかもしれないけど…」
「なんだ・また。」
「うん、変だと思わないでね。」
「ああ、なんだ?」
「僕ね、小さい時から思っていたんだけど、自分って何なの?」
「どうしたんだ急に。」
「僕さあ、自分って、良く分かんないんだよね。」
「それで?」
「自分のこと見えないでしょ?」
「ああ、確かに。」
「だから、僕は、僕という人間の内側から周りを見ているだけだから、僕と周りの人は全く別だと思うんだ。」
「そうだな。」
「極端に言えば、僕以外の人は、本当は僕と同じじゃないんじゃないかな?て思うし…」
「そりゃそうだろうよ。」
「だんだん僕も大きくなってきて、みんなも僕と同じだと思うようにはなってきたけど、本当に、本当にみんな僕と同じなのかなあ?実は、他の人は、僕の人生のお飾り?かもしれないし…。」
「なるほど。」
「例えが悪いけど、自動車に例えると、僕は僕という自動車に乗っていると考えると、当然だけど自分の姿は見えないでしょ?
でも、自動車は、乗り換えることができるよね。お父さん。」
「ああ。」
「だけど、人間の中に入っている僕は、乗り換えができない。
僕はどうしてこの家に生まれたんだろう?
僕はどうして僕というこの人間の中に入っているんだろう?」
「ああ、お父さんも小さい頃そんなこと考えたなあ。」
「そうなんだ。」
「でも結論が出ないまま、ずっと忘れていたけどね。」
「乗り換えるって、死ぬということ?お父さんどう思う?」
「その辺は、お父さんも神様じゃないから分からないなあ。」
「他の人もいろいろな動物や虫、植物も僕が思っているのと同じように、自分というものが宿っているのかなあ?
自動車を乗り換えるように自由に乗り換えられたらいいなあ。」
「じゃあ、今乗っている人はどうするの?」
「そうかあ。」
「この話は難しいなあ。生命とか魂とかの話になって来るしね。」
「うん。」
「とりあえず、みんなも自分と同じだと考えて、
『自分が嫌なことは他の人にはしない、人が喜ぶことをする』で良いんじゃないのかなあ。
自分が生きていることすら不思議なんだからね。
良い方に考えることだね。」
「うん。」
「今度、犬や猫たちにも聞いてみたら?」
「あはは、何も言わないよ、お父さん。」
…自分って何か?
時々、本当にそう思いますね。
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