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304,ライトが眩しい

「わーっ!眩しい!」

「そんな大きな声、出すなよ。ビックリするじゃないか。ハンドル操作を間違えちゃうよ。」

眩しくて見てられないよ

「ごめんなさい。お父さんは、眩しくないの?」

「そりゃあ、眩しいよ。でも目を逸らしたら、事故につながるから、我慢しているんだよ。」

「この車もあんなに明るいの?」

「この車は、LEDじゃないからそんなには明るくないよ。」

「あの明るさは、対向車に迷惑だよね。」

「うん、でも、わざとやっているんじゃなくて、車に標準装備されているんだからなあ。

日本の道は上り下りが多いし、デコボコ道も多いだろう。下向きにしていても、上向きにしたと同じ状態が結構あるんだよ。

それに、LEDのライトは、白熱電球と違って細いビームで目に飛び込んで来るから余計に眩しいんだよ。」

ビームで飛んでくる光

「そうなんだ。でも、なんとかならないの?」

「もっと事故が起これば、自動車業界や道路交通法も考えるだろうけどね。
自分の車が明るければいい、それが他人の迷惑になっている。
『過ぎたるは、及ばざるが如し』だね。
部屋の照明器具とかだと省エネで明るくて大歓迎なんだけどなあ。」

「お父さん、車が上を向いたら、ライトが下に下がる、車が下を向いたらそのままとか、細いビームをぼやかすフィルターとか工夫できないのかなあ。」

「うん、まだまだ開発途中なんだろうけどなあ。」

「でも、事故は起こしたくないよね。お父さん。」

「日本だけの問題じゃないしなあ。」

 その後、お父さんは、自衛隊が出している「ライフハック」の中の動画で

「自動車のライトの眩しさ対策」として

片目をつぶり、通り過ぎたら両目で…

いうのを見つけた。

この問題の本質的な解決にはつながらないけど、息子には「片目の方法」を伝えた…。

眩しさには片目で対応よ
※LED(Light-emitting-diode)発光ダイオードと呼ばれるもので電圧を加えると発光する半導体素子である。

以前より赤色と緑色はあったが、青色のダイオードの作成が難しく困難であったが、日本のメーカーが開発。(2014年 赤松勇 天野浩 中村修秀二さんらノーベル物理学賞を受賞)。

光の三原色である赤(Red)緑(Green)青(Blue)(RGB)が揃い、白色はおろかどんな色の光でも作れ、しかも白熱球に比べて軽量、小型、衝撃に強く、長寿命、少ない電力で良いので、一気に世に広がった。
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303,子猫の知恵

「ヒデちゃん、今日本屋で面白い本を見つけたぞ。」

「えっ?どんな本?」

「中国の雑誌なんだけどね。
最近、お父さん中国語習い始めたから、興味があってね。ちょっとやさしそうな雑誌を見てみたんだ。」

「で、どんな内容だったの?早く話してよ。」

「うん。」


農家の人がトウモロコシの種を蒔きました。秋になったら、たくさんのトウモロコシがとれました。

農家の人が落花生の種を蒔きました。秋になったら、たくさんの落花生がとれました。


それを見ていた子猫は、小魚を土に蒔いて埋めました。


秋になると大きくなった魚がたくさんとれると考えていたのです。


「どうだ。面白いだろう?」

「えっ?どこが面白いの?この子猫は、バカじゃないの?」

「どうして?」

「だって、埋めた小魚が大きくなるわけないもの。」

「どうして分かるの?」

「だって、そんなの当たり前だもの。」

「ヒデちゃんは、試したことあるのかい?」

「ないけど、そんな事したら、みんなにバカにされちゃうよ。」

「そうなんだ。」…

「この話は、何が言いたいんだろうね。」

「この子猫は、やっぱり知恵がないということじゃないの?」

「それだけかい?」

「ううん、…良く分からないのに、真似をしてはいけないってこと?」

「それもあるよね。」

「周りの猫に聞けばいいのにね。」

「それもあるよね。」

「うん。」

「ヒデちゃんは、この子猫のようなことはないかい?」

「ううん、…」

「お父さんも毎日の生活の中で、結構あると思ったんだ。よく考えないで、人の真似をするってことがね。だからこれを読んだとき、ハッとさせられたんだよ。」

分かんないから、真似してるだけだよ

「僕には、まだ良く分かんないなあ。」

「ま、そのうち分かるよ。」

「うん。」

「今日の夕飯は、魚料理みたいだぞ。お母さんに何処でとれた魚か聞いてみたら?」

「畑なんて言われたらどうしよう。」

「まさか?ハハハ…」

何処でとれた魚なの?それは秘密ですよ。

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