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「お父さん、窓閉めて!虫が入って来るよ。」
「ああ、そうか?じゃあ網戸にするか。」
「お父さん、こっちの窓に、蝶々が止まっているよ。」
「そりゃあ、、蝶じゃないよ、蛾だよ。」
「えっ?蝶と蛾って違うの?」
「詳しいことはお父さんも分からないけど、蝶は奇麗で、蛾は汚いイメージがあるなあ。」
「えっ?そうなんだ。で、どうやって見分けるの?」
「夜行性か昼行性か、触角の違いや止まり方の違いで見分けるらしいよ。」
「へえー、そうなんだ。」
「以前に聞いたことあるけど、大昔、昆虫の中から夜行性の蛾が誕生し、暫く繁栄を続けていたんだよ。そのうちに昼間も活動するものが出てきて蝶になったらしいよ。」
「へえ、蛾が先なんだ。」
「簡単に言うと、蛾の一部が違った進化を遂げ、蝶とよばれるものになったんだよ。
日本では蝶と蛾をはっきり分けているけど、外国ではフランスやドイツなどのように1つの仲間として扱っているところもあるんだよ。
分類しても例外もあるし、国や専門家によっても扱いが違うらしいよ。」
「ふーん。」
「乱暴な言い方だけど、人が追いかけるのが蝶で、人が逃げるのが蛾ってことだね。」
「なるほどね。」
「ヒデちゃんは、蝶と蛾のどっちが好き?」
「いやあ、僕は、どっちも苦手だなあ。」
「お母さんは、蝶が大好きらしいぞ。」
「ムムム…」
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