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パナシ

238,割れないガラス


 

 まだ、20代の頃、中学校のクラス会があった。

久々なので懐かしく、それぞれの仕事の話や誰と誰が結婚したとか、今だから話せる事、等等、大変盛り上がった。

 皆、中学時代に戻ったようで、当時の呼び名で呼び合い、2軒目、3軒目と梯子をした。時間も遅く、電車ももうすぐ最終なので解散。

 何人かで駅に向かった。歩いている途中に銀行があった。

中の一人が酔った勢いで、道にあったコンクリートブロックを手でつかみ上げ、銀行のガラスに向かって投げようとした。

何人かが「やめろよ!」と制止したが、そいつは、言うことは聞かず、思いっきり投げつけた。…

「ああっ!大変なことになっちゃった。」皆がそう思った。酔った酒も冷めてしまいそうだった。

だが、ガラスは、「ガチャーン」という音ではなく「ボーン」という音だった。

非常に性能の良い強化ガラスだったのだ。

しかし、そいつは、割れないのは、自分がガラスに舐められたと思って、さっき以上の力で投げつけた。

「ボーン」という音が大きくなっただけで割れなかった。

「君たち、止めなさい!」通りがかったおじさんが注意してくれた。
そいつは「うるせーんだよ。」と言い返す。

…誰かが「最終電車に遅れるぞ。」と言うと、皆、何もなかったように駅に走り出した。

そいつも警察案件にならなくてホッとしたようだった。電車の中ではおとなしかった。

何かありましたか?

 皆さんは、こんなひやりとした体験はありませんか?

若さ、酒、クラス会、羽目を外したい気持ちも分かるが限度があるんですよね。

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作成者: パナシ

雑学大好き、何でもやりっぱなしが多い。

「238,割れないガラス」への1件の返信

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