
生まれて初めて子どもにジュースをコップに注がせるとき、気が気でいられなかつたことは、親なら誰でも経験したことでしょう。
その子には、加減というもの、ちょうど好い加減がわかりません。
手に力も付き、何度かやっているうちにその加減が分かってきます。

料理の火加減もそうです。ちょうど好い適当な火加減や時間加減というものがあります。失敗しながら学んでいくんですね。
「好い加減」や「適当」というのは、人と人との関係でもいえます。
初めての場所、例えば入学、入社したての時は、どのような場所、仕事、どういう人達なのか分からないので、自分の居場所を探せず、また自分を出せずに緊張ばかりしています。

段々と時間が経つにつれて、その集団の中で自分の一番好いと思う居場所と自分の表し方を見つけ落ち着いてきます。
新入生、新入社員もまたいろいろな物事で「ちょうど好い加減」を手操りの段階なのだと思います。
経験は、いろいろな場面で物事のちょうど好い加減感覚をたくさん作ってくれます。
「いい加減」や「適当」という言葉は、今ではあまり良い意味では用いらていませんが、
本来はバランス感覚的な意味で、非常に良い言葉だと思います。
悪い方の言い方は、おそらく、全体も見ずに自分勝手に判断して「こんなものでいいだろう。」と手を抜いて、自分なりの加減をつくっているものに「自分一人で『いい加減』だと思っているやつ。」「自分一人で『適当』と思っているやつ。」といったことからきているのではないかと思います。
度が過ぎると、クラスの友達や社内の周りの人たちは、面と向かつて本人には言いませんが、決して好くは思つていないということです。

「ものには、好い加減というものがある。」ということ。特に人間関係の中では、この加減が大事なのです。
ジュースは溢れるから…、料理は焦げるから分かるが…、時として、人は、気づかぬ所で信頼を失います…。
周りは、笑顔で対応していても、決して好くは思つていない…。自身の「バランス感覚」を時には客観視して見てはどうでしょうか?
学校は、子ども達に知・徳・体のバランスがとれた人間の育成、会社は、できる社員・会社を発展させられる社員・社会に貢献できる社員・人として教養のある社員を育てたいと思っているはずです。
それぞれどの場でも、基本は、物事に「程好い加減」で対処できる人間でしょう。
「塩梅」も同じですね。
学業も仕事も家庭も「好い塩梅」でいきたいものですね。


「256,加減」への3件の返信
[…] 251,子どもの発想 252,才有る者は… 253,悲しみには…254,都会?田舎? 255,学ぶということ 256,加減 […]
加減、良い言葉ですね〜。
人間関係も足したり、引いたりしながら、周囲も自分もストレスフリーで。
その足し引きの読みを誤ると、摩擦が〜。簡単そうで、難しいのが加減ですね。
改めて意識してみたいと思いました。
いつも投稿ありがとうございます。
寒暖差が激しかったり、天候も不安定です。
お身体に気をつけて、引き続き投稿
宜しくお願い致します。
SMILEさんへ
コメントありがとうございます。言うは易し、行うは難しですが、時々「加減」「適度」「バランス」など考えますね。持って生まれた天性で何事もうまくこなせる人は本当に羨ましく思います。もうすぐ参議院議員の選挙ですが、本当の意味で日本を考えている人を選びたいですね。損得で動く人、長いものにすぐまかれる人、仕事をしない人、嘘をつく人、威張り散らす人…。天気も少し加減というものをかんがえてくれませんかねえ。パナシ