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パナシ

285,新浜レオン


会社の休憩時間に、二人が話している。

A:「お前さあ、『新浜レオン』って知ってる?」

B:「誰それ?日本人?外人?」

A:「実はこの人、日本人で歌手なんだよ。」

B:「へえ。新浜レオン?初めて聞いたなあ。」

A:「うん、俺も良く知らなかったけど、うちの田舎の方の歌を歌っているんだよ。」

B:「なんて曲?」

A:「『佐原の町並み』って曲なんだけどね。」

B:「そうか、お前の実家は佐原にあるって言ってたよな。」

A:「うん、どんどん人口が減って来て、今じゃ過疎地域だけどね。
やっぱり俺には『佐原愛』があるんだよなあ。だから嬉しくてね。」

B:「どんな歌なの?」

A:「スマフォで調べればすぐ出てくるよ。」

B:「ああ、じゃあ調べてみるよ。」

A:「それでね、今、俺、八〇〇市に住んでいるだろう。彼さあ、すぐ近くの出身でさあ、高校は八〇〇市内の高校で、野球をやっていたんだ。県内では強豪校でベスト4位まで行ったのかな?しかも主将でキャッチャー。」

B:「えっ?すごいじゃないか?」

A:「うん、だから余計に応援したくなってね。」

B:「そうだな。」

A:「彼、千葉テレビの番組も持っていて、他のテレビやラジオにもよく出ているらしいんだ。」

B:「そうなんだ。」

A:「マスクもいいし、声もいいし、歌も上手くてトークも上手いらしいんだ。」

B:「じゃあ、これからの成長株じゃないか?」

A:「順調にいけばね。」

B:「そうだな。この世界は、運が大事だからなあ。」

A:「そこで、市役所に行ったついでに、市長秘書室?とか言うところに寄って、『連絡を取って、関係を築いたらどうですか?』と話したんだよ。

そしたら
『歌は知っていますが、今の所、そこまでは、考えていません。』ということ。
『大河への道』の映画といい、せっかくのチャンスなのになあ、そう思ったけどゴリ押しもできないし…。あくまで参考意見だからなあ。
そこで、次のことを考えたんだ。」

B:「また、失敗したんじゃないの?」

A:「まあ聞いてくれよ。
じゃあ、自分が彼と連絡を取って、話をしようと思ったんだ。だけど連絡先が分からない。…
そうだ、彼はSNSをやっているのでコメントでメッセージを送ってみよう。
佐原を愛するものとしての感謝、歌詞の中の風景描写の感謝、出来れば『カントリーロード』を『香取の道』に掛けて時々歌って欲しい事等を書いて出したんだ。」

B:「それで、うまく行ったの?」

A:「まだ返事はないよ。」

B:「そうだろうなあ。忙しいから、いちいち返事なんか来ないよ。」

A:「そうか。」

B:「それで終わりだよ。」

A:「実にもったいない話だと思うなあ。彼にとっても佐原にとってもいい話なのになあ。」

B:「いい夢見たと思って諦めろよ。ほら時間だぞ。」

A:「ああ、お前に聞いてもらって、少しは気が落ち着いたよ。だけど、もったいないよなあ。」

B:「俺も応援するよ。『新潟レオン』だっけ?あれ?『横浜レオン』だっけ?」

A:「違うよ、『新浜レオン』だよ。」

 その後、市役所に用事で秘書室に行った時、「新浜レオンさんと何とか連絡が取れました。」という言葉に、まずは一安心。一件落着しました。

これからも良い情報を下さい

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作成者: パナシ

雑学大好き、何でもやりっぱなしが多い。

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