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友達と町を歩いていたら、近くにある自衛隊の飛行機からだろうか、パラシュートが次々に降りてくる訓練が見えた。
「すげーなあ、恐くないのかなあ?」
「そりゃー怖いだろうよ。」
「俺は、高所恐怖症だから、あんなの無理だな。
東京タワーの上の観覧場所のガラスの板に床の上だって、下を見たら、もう足がすくんで立てないもの。」
「俺も高い所は苦手だけど、自衛隊に行った友達から聞いたら、こんなことを言っていたよ。」…その内容を掻いつまんでみると
○高さの恐怖は、11m辺りなので、そこから飛び降りる訓練を慣れるまで何百回とやる。
だから、高所恐怖症でも大丈夫。
○ヘリコプターで人を救助する訓練も綱や紐を使ってする。
○着地するときは、スネ→大腿→臀部→肩で回転して怪我の無いようにする。
また、飛行機から飛び出すときは、風圧に負けないように足の力で強くジャンプする。
○ある市の水害の救援に300人ほど派遣した時のこと。
市役所が水浸し、胸まで水に浸かって、役所内でゴムボートを膨らませて、書類等重要な荷物をボートに。また水に浸かって戻ってくる。その繰り返しを何度かやる。
服装は、いつもの迷彩服姿。いつ何処でもその格好。寝るとき以外は。
○落下傘には、主傘と予備傘が有る。
開かないことは滅多にないが、無いことはない。
多いのは、仲間との絡み。距離を十分にとってやっている。
○実際の落下訓練は、飛行機とヘリを使ってやる。
ヘリの場合は、扉を開けたまま上空500mから数千mまで行く。
手すりを掴んで、身体を支えている自分の手の力だけが頼り。
全体を見回して、上官が「飛べ!」の合図でお尻をたたく。声では聞こえないから。
○たたみ方は、単純だが、一番安全な蛇腹折りが基本。
主傘、予備傘、小銃、高度計など併せると50kg位。
事故を防止するため、一傘一傘に誰がたたんで誰が使用許可をしたのか、記録させる。
○懸垂等、十分に体を鍛えていないとうまく落下傘を操れない。
他にも体力つくりのため、障害走などもやる。規定の時間内に出来なければ失格。小銃を持ち、歩伏前進 壁乗り 越え 穴に入って出る、斜面の所、一本橋など。
自分の所属するチームが応援しているから気が抜けない。当然ながら雨でもやる。服はドロドロ。
「そうなんだ。結構大変なんだなあ。」
「いい加減な気持ちでやっていたら、救助もできないからなあ。」
「11mの壁か?なるほどなあ。」
「お前なら大丈夫と思って、ちょっと、詳しく言ったけど、分かった?」
「うん、ありがとう!」
「ああ。」
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