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310,命令ゲーム


「お父さん。今日学校でね、チャイムが鳴っても、みんなざわざわしていて授業がすんなり始められなかったんだ。」

「そうなんだ。」

「そしたら先生が『今から命令ゲームをやります。』と…

命令と言われたら、その通りにするんだよ!

みんな『えっ?』て思ったけど先生がどんどん進めて行って

『命令と言ったら、それに従ってください。命令と言わなかったら無視していいです。』

面白そうだったので、みんな『はい!』と…

『では、行きます。…命令、立って! 命令、座って!』

『命令、右手を上げて!』

『ハイ、下げて!』何人かが手を下げたんだよ。引っかかった人を皆が笑って…。

『命令、目を閉じて!』…

『先生、長いよ。』

『では、命令、目を開けて!』

『命令、授業に入ります。』

先生の言うことをよく聞いてないと間違えるから、教室はすっかり静かになって、授業がすんなり始められたんだ。」

「先生も考えたね。」

さあ、始めるよ。

「お父さん、僕ね、気が付いたことあったんだよ。」

「なに?」

「普段の生活でも、先生が、いちいち『命令』と言わなくても『ハイ、皆さん~しましょう、してください…』って命令ゲームと同じだなあって思ったんだよ。」

「ああ、そうか、良い所に気が付いたね。」

「うん、だから、『ハイ、皆さん、こちらを見てください。ハイ、こちらからお入りください。ハイ、これに記入してください。』なんか、『命令』が『ハイ』に変わっただけで、言葉は丁寧だけど、命令ゲームだなあ。そう思ったんだ。」

「そう言われれば、ヒデちゃんの言うとおりだな。いいとこに気が付いたじゃないか。」

「うん」

おいしそうでしょう?

すると、お母さんが、

「ハイ、あなた、今日は、南瓜よ。」

ヒデちゃんは笑いながら

「命令、南瓜を食べて!」ということだね。お父さん。」

「そうだな。ハハハ」

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作成者: パナシ

雑学大好き、何でもやりっぱなしが多い。

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