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田んぼ道を歩いていると、田植えの終わった水田の中、毎日のように成長している稲の姿に気が付く。
二人の青年が田舎道を歩きながら話をしている。
A:「お前、平家物語って読んだことある?」
B:「それって、高校時代に古文か漢文の授業でやったような気がするなあ。で、どうして、今更、平家物語?」
A:「その中の最初の下りで『祇園精舎の鐘の声、諸行無常の響きあり…』というのがあるだろう?」
B:「うん。」
A:「『諸行無常』って寂しいよなあ。お前は、どんな時にそれを感じる?」
B:「あっ、そういうことか。
そうだなあ、小学校や中学校の時の卒業式とか祖父母との別れとか…恋が終わりそうなときとか…」
A:「俺は、人の世の栄枯盛衰や時代の流れとか…歴史なんか、もろ感じちゃうなあ。」
B:「『諸行無常』か…全てのことは、常にはない、必ず変わってしまう…か…」
A:「なぜ、変わってしまうんだろうか?」
B:子供のころのテレビで『時間よ、止まれ!』の掛け声で自分以外の物事の時間を止めてしまうという、不思議な能力を持った少年のドラマがあったけど、そんな具合に時間を止めることは、出来ないのだろうか?」
A:「止めるという前に、時間って、何なの? どこまで進み続けるの?そのエネルギーは一体、何なの?」
B:「時間は、誰に対しても平等だし…進むだけで逆戻りもできない。それも不思議だけどなあ。」
A:「時間の制御は、人間や科学では、無理なのかなあ。」
B:「映像の録画や音の録音機器で時間を進めたり戻したり、多少は遊べるけどなあ。」
A:「時間って、一体、何なんだ?」
B:「本当だよな、何なんだろうなあ。」
(参考 平家物語の冒頭の一節)
祇園精舎の鐘の声、諸行無常の響あり。沙羅双樹の花の色、盛者必衰の理(ことわり)をあらはす。おごれる人も久しからず、唯(ただ)春の夜の夢のごとし。たけき者も遂(つひ)にはほろびぬ、偏(ひとへ)に風の前の塵(ちり)に同じ。
(現代訳の一例)
祇園精舎の鐘の音には、諸行無常(全ての現象は刻々に変化して同じ状態ではないこと)を示す響きがある。
(釈迦入滅の時、枯れて白くなったという)沙羅双樹の花の色は、盛んな者も必ず衰えるという道理を表している。
権勢を誇って奢り高ぶった人も長くは続かない、まるで春の夜の夢のように儚いものである。勇ましく猛々しい者も結局は滅んでしまう、全く風の前の塵と同じである。
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「319,諸行無常」への1件の返信
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