友達がこんな話をしてくれた。
親戚のおじさんが亡くなった。75歳。
新聞記者をしていたのは知っていたけど詳しくは知らなかった。
叔父さんの書いた記事をいくつか奥さんが出してくれた。さっと目をとしたが特別すごいとは思わなかった。
「おじさんの何がすごかったの?」女房にそっと聞いてみた。
「お父さん、あなたの目は、節穴なの?」
「えっ?もう一回見せて!」
「ああ、なんとなく分かったような気がする。」
「叔父さんは、高校卒業と同時に新聞社に入った。何年かやっているうちに、誰もがすっと読める記事ということで評判になり、大手新聞社から声がかかり、そっちに移ったんだ。いわゆるヘッドハントされたのよ。」
「そうなんだ。」
「誰もが読める平易な文章は、なかなか書けないものよ。そのことについて本当に知っていなければ書けないし…。
叔父さんが努力しながら苦労したのは、そこなんでしょうね。
読者が安心して読める記事。だからと言って、本質を外さず、難しいことは易しく、易しいことは深く。深いことは興味深く面白く、決して自分を誇示する訳でもなく…」
「そうなんだ。叔母さん、この記事ちょっと借りていい?」
「いいですよ。」
「どうするのあなた?」
「コピーさせてもらって、参考にしようと思って…」
女房が何かぼそぼそ呟いた。
「『言うは易し、行うは難し』…」…
「何だそれは?分かりやすく言ってくれよ。」
「はい、はい」
「ハイは、一回でいい。安心しろ。今から新聞記者になろうとは思っていないから…」
※友達は笑いながら話してくれたが、とても大切なことを教えてもらった気がした。
厚生労働省承認/眼科用医療機器【視力回復装置 超音波治療器「アイパワー」】
関連
「332,読み易い文章」への1件の返信
[…] 325,ペコリ 326,バンダナ327,「修外不如修内」 328,新聞記者329,愛されよ、然らずんば、恐れられよ330,八百長 331,手当332,読み易い文章 […]