コンテンツへスキップ
同僚がプンプン怒って出勤してきた。
「どうしたんだ?」
「ああ、聞いてくれよ。出勤する途中で一時停止違反で捕まっちゃったんだよ。」
「で、7,000円の罰金って奴か?」
以下、彼の言い分
「俺は、確実にブレーキを踏んで、5秒くらい止まって左右を見てから車を動かしたんだけど、曲がった先で待っていた警察官が
『車を左に寄せて止まって!』
「何のこと?」まったくわからなかった。
自分は、確実に安全運転していると思っていたから…。
「ブレーキ踏んでませんでしたね。」
「私のことですか?…えっ?あなた、何言ってですか?踏みましたよ。」
「いや踏んでません。」
「踏みました。」
「踏んでません。切符を切りますから、免許証見せてください。」
「踏みました。あんなクランクみたいな場所でブレーキ踏まなければ運転できないでしょ?」
「運転免許を見せてください。」
「あなた、本当に警察官なのかい?」
「ほら、警察手帳だ。」
「じゃあ、ここで見張っていたんですか?…汚ねえよなあ。
市民に言いがかりをつけて違反金を取ろうなんて、人のやることじゃないですよ。
もう一回ハッキリ言います。私は違反してません。ブレーキをちゃんと踏んで止まりました。」
「いや踏んでいません。」
「私の前の車は、ブレーキを踏んで止まったのですか?」
「そうです。」
「ですから、私も同じことをしたんですよ。」
「免許証を出してください。」
「いやです。すぐそこに警察署があるので、そこへ行って話します。あなたでは、このまま平行線でしょ?」
車を出すと…「公務執行妨害で逮捕するぞ。逃げるな!」
「逃げませんよ。もっと話の分かる人と話します。」
「まてー!」走って追いかけてくる警察官。…
警察署に入って…
「実は、今、警察官の格好をした人から、『一時停止違反』と言われました。全く身に覚えがなく、彼と話していても平行線なのでここに来ました。」
追いかけてきた警察官が彼を見るなり、近寄ってきて、胸ぐらをつかみ
「この野郎!てめえ。」
「そんな言葉使っていいのかい?」
上司らしい警察官が出てきて、
「じゃ、私が、こちらの部屋でお話を聞きましょう。彼は一部始終を説明した。
「役所の前のクランクのような道なので、ブレーキは踏まざるを得ず、止まって左右確認して、きわめて安全運転していたのに『違反』だと言われ、全く納得することができないので、ここに来ました。一緒に現場に行けば分かると思いますが、行きますか?」
「いや、場所は分かっています。旦那さんの気持ちも分かります。あそこは危ないので敢えて一時停止の表示がしてあります。」
「だから、違反はしてないと言っているでしょ。」
「説明しますね。旦那さんの今から進む方向は、2つに1つ、切符を切って違反金を支払うか、裁判を起こして判決を待つか。」
「ちょっと待ってください。ずっと言っているように、私は違反してないですから、この2つに乗ることはないでしょ。警察官が二人いれば、多少なりとも自分にも間違いがあったかな?とも思いますが、一人で頭ごなしにでは、警察に対する信頼も揺らいできますよ。
警察は、市民の味方で、色々な面でお世話になっているから、有難いとは思っていますけど…今回のようなことがあると…。」
「私たちも事故を防ぎたいんです。」…。
「もし私が、ここで絶対に違反していないと粘ったらどうなるんですか?」
「逮捕するしかありませんね。」
「なんだよ。じたばたしてもしょうがないってことですか?」
「ま、そういうことですね。もし不服なら、旦那さんが政治家になって法律を変えることですね。」
「警察内部では、こういうやり方に対して、おかしいという声はないんですか?
違反金を取らずとも、最初は警告とか、あのような場所ではネズミ取りはしないとか。
まさか、ノルマがあるんじゃないでしょうね。」…
何だか半分以上納得がいかず、…結局切符を切られ、7,000円の支払い。
「他の人にこの怒りをぶつけないようにしなくちゃ。そうだ、たまには手拭きで洗車してやろうかな?」
「お前、大丈夫だったのか?
よく逮捕されなかったな。それにしても言いたいことをよく言ってきたよなあ。」
「だって、俺は、全く違反してないんだから。」
「あらら、またスイッチが入っちゃそうだ。」
「なんか言った?」
「いや、別に。だけど、お前の話を聞いてよかったよ。俺も気をつけなきゃ。
特に、一時停止は、注意だな。互いに感情論になりやすいからな。お前の二の舞は、ごめんだし…。」
皆さんも是非、安全運転を心がけ
てください。
「カメラのキタムラ」おすすめのフォトブック
関連