ジャネの法則
子どもの頃は、一日が長く、自分が年を取るなんて全く考えられま せんでした。
徐々に歳を経るにしたがって、時間が短く感じられるようになってきました。
職場の先輩が、「それは、お風呂の栓を抜くようなもので、最初は、全く水の減るのが分からない。だが、最後の頃になると一気に吸い込まれていく。時間というものは、そういうものだ。」なるほど、いい表現だなあと思って聞いていました。
だが、もし、みんながそう思っているなら、今までの歴史の中でそれを研究した人がいるはず、その思いで、色々調べてみたら、ありました。それが「ジャネの法則」です。
「生涯のある時期における時間の心理的長さは、年齢の逆数に比例する」
つまり、1歳の1年は、1分の1であり、5歳の1年は、5分の1である。30歳なら30分の1、50歳の1年は50分の1である。例えば、5歳の子と同じ長さを感じるには、50歳では10年が必要だということです。 ポール・ジャネ(フランスの哲学者・作家)
では、なぜそうなのか?
限られた時間で考えると、苦しく、辛い時間は長く、楽しい時間は短く感じられる。不幸や心配する時間は長く、幸せや夢中になる時間は短く感じられる。
これをそのまま人の一生に当てはめると子供の頃は、辛く、年を重ねるごとに楽しくなってくる。
確かに秀吉のようにそういう人もいますが、人生という長い時間で考えると、むしろ逆が大半ではないかという人もいます。
つまり、子どもの頃は、初めて体験することばかりで、毎日が新鮮で楽しく、新しい出会いや発見がたくさんあります。しかし、大人になるにしたがって、新しい経験をする機会が失われます。大人になると時間があっという間に過ぎ去ってしまうと感じるのは、日々の生活に新鮮味がなくなってくるからだと言う人もいます。私もそう思いたいです。
※どんなに歳をとっても、新しい人と出会うことや何かに夢中になること、新しい発見などは、大事なことなんですね。少しでもジャネの法則に逆らってみたいですね。
追加:その歳で感じる時間を、円盤状の煎餅のようなものだと考えて、縦に積み重ねていくと、少しずつ小さな円盤にしていく方が安定して積み上げられます。全体として細長く尖ったピラミッドのような形になっていきますが、そうイメージしても良いのではないでしょうか?
「73,時間の感じ方」への3件の返信
先生、お久しぶりです。少し時間ができたので記事を拝見いたしました。とっても「時間」というワードが立体的に感じるお話で、深く考えさせられました。今度ぜひゆっくりお話しできたらうれしいです。
TANAKAさんへ
コメントありがとうございます。TAKEさんは個人指導の塾に目覚め、張り切ってやっているようです。忙しいと言いながらも輝いて働いているようです。橋本武先生の本もお勧めです。今でも色々考えさせられる内容がいっぱい書かれています。感謝!パナシ
[…] 51,言いにくい言葉 52,愉快な人たち 53,だから…つまり… 54,おねしょが治らない 55,机を広くして 56,依怙(えこ)と贔屓(ひいき) 57,私は、殺カエル人 58,五月の風 59,なぜ笑うの? 60,強い髪の毛 61,だからチョイ役 62,非行化させる秘訣 63,命の繋がり 64,謝罪 65,ありがとう持ち 66,まさかの坂 67,危険はどこにでも 68,面白そうだな? 69,反対の世界地図 70,応用力 71,道案内 72,心に灯をともす 73,時間の感じ方 74,花・鳥・山笑う 75,人間様 76,口で伝える難しさ 77,もう一つの考え方 78,心を磨く 79,電車を止めると 80,芝居 81,浮かないピンポン球 82,損して得取れ 83、マスクはやっぱり必要 84、専門と教養 85,一番大切なものは 86,漢字と文化を返せ 87,あの人を助けて 88、ピグマリオン効果 89、衣紋かけ 90,脳を騙す 91、数字は嘘をつかない 92、絶対言わないこと 93,工夫は無限 94,終わらない話 95,家庭と学校 96,金華鳥 97,柔軟に 98,一緒に楽しみましょう 99,もう一度選考会を 100,青春はなぜ青い春? […]