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パナシ

379,黄金比

二人の会社員が街を歩いていた。

A「おい!見た?今の女、すげえ美人だったよな。」

B「ああ、確かに。」

A「俺、ああいうタイプに弱いんだ。」

B「ああ、そうなんだ。」

A「瓜実顔で切れ長の目、色白で、ちょっと背が高く、スンナリ腰。たまんねえよなあ。」

B「あのおかめさんかい?じゃあ声かければいいじゃん?」

A「おい!おかめさんは、ないだろうよ。せめてお多福とか言ってくれよ。」

B「ブフーッ、どっちだって同じだろう?」

A「いやあ、引いちゃうね。あんな娘に自分は釣り合わないと思っちゃうからなあ。」

B「何だよ、急に弱気になっちゃって。」

A「ああいうきれいな子に合えただけでも目の保養になったから、それで良いんだ。」

B「そうか、俺は、顔とかスタイルとかより、いま付き合っている女性が話しやすくて、気持ちもいい娘だから、最高だと思ってるよ。」

A「そうか?」

B「上を求めていったら、きりがないよ。
ああいう日本人や中国人の東洋系の美しさは、また外国の白人さんたちとは、違うからなあ。」

A「そうだなあ。北欧やロシア、ウクライナの人達は、男も女も色白で小顔で綺麗だよなあ。」

B「ああ、そうだよね。アラブや中東系の人は、健康そうな肌に、大きくクリンとした目、いいよね。」

A「アフリカの人も良く見ると、美人さんが多いね。ああ、俺も早く彼女見つけたいなあ。」…

B「ところで、人間以外の四角い形にも、美しさがあるって知ってる?」

A「なんか、聞いたことあるなあ。」

B「その横と縦の比率、それを黄金比というんだ。」

A「へえ、黄金比ね。」

B「人間が最も美しいと感じる比率なんだけどね。簡単に言うと『1(横):1.6(縦)』ということらしいんだ。」

A「誰が決めたの?」

B「ちょっと待って!スマフォで調べるから…

ええとね。黄金比を発見したのは、古代ギリシャの数学者エウドクソス(紀元前408年頃~紀元前355年頃)と言われているよ。

その後、パルテノン神殿の建設時に彫刻家ペイディアスが初めて黄金比を用いたとも伝わっているんだ。」

A「そんな昔からあったんだ。
へえ、知らなかったよ。
これからは、美人の定義も数式で表される世の中になるのかなあ?」

B「当然俺たち二人は規格外だろうけどなあ。」

参考: 黄金比を用いた代表的な歴史的建造物や美術品として、ミロのビーナス(古代ギリシャ)、ピラミッド(古代エジプト)、レオナルド・ダ・ヴィンチのモナリザ(1503年~1519年頃)、パリの凱旋門(1836年)、バルセロナのサグラダ・ファミリア大聖堂(1882年~)など
 身近なところにある黄金比
名刺、クレジットカード 、たばこの箱、Appleのロゴ  Googleロゴ、プラタナスの葉の横と縦など
※A4サイズの大きさは横210×縦297mmで黄金比ではありませんが、
横と縦は「白銀比(はくぎんひ)」1:1.414であり、
正確には1:√2(ルート2)と呼ばれる比率になっています。
白銀比の特徴として、次の2点が挙げられます。
・何回分割しても綺麗な長方形になる
・日本人が美しいと感じる比率である


白銀比は「大和比(やまとひ)」と呼ばれることもあるほど、日本人に馴染みが深く、日本人が美しいと感じる比率といわれています。
世界最古の現存する木造建築物である法隆寺の金堂や五重塔に用いられているほか、寺社建築や仏像、絵画などに使われていることが特徴です。

さらに、アンパンマンやドラえもん、キティちゃんなど人気のキャラクターにも白銀比が当てはまります。
そのデザインは顔の縦横比、あるいは体幅と頭身の比率が1:1.414(√2)となっているパターンがあり、これらのキャラクターに多くの日本人が親しみを感じる理由の一つといえるかもしれません。
※A判のもっとも大きなサイズは「A0サイズ」で841×1189mm、また「A1サイズ」は594×841mmで新聞の見開き1枚分相当です。A0用紙を4回、半分に切るとA4用紙になります。反対に、A4用紙を2枚並べるとA3用紙に、A3用紙を2枚並べるとA2用紙になります。