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パナシ

34,私は狙われている

田舎生活の一端をお届けします。一緒に味わってみてください。

 「ブーン、ブーン」と外がやけにうるさいので、カーテンと窓を開けたら、
「ひょえーっ!」すさまじい光景が…。
 家の裏に栗の木があります。その幹の枝分かれたころに無数のハチ達が…。
「うわーっ、なんだこれは?」ぞーっとして、全身鳥肌が立ちました。
数時間程しばらく様子を見ていると、どんどん数が増えていくではありませんか。
 「どうしようか?」…家の中に去年の殺虫剤はありましたが、ハチ達のいる所は高く、とても手が届く場所ではありません。

家中のある物を探して、結局、高枝切りばさみの先端に新聞紙を取り付け、ガムテープで巻き、火をつけて伸ばして焼くことにしました。

 そして、日が沈んでハチ達がおとなしくなった頃を見計らって、手袋をし、長靴を履き、ビニール袋を被り、その上に帽子を被り、高枝ばさみの先端の新聞紙に火をつけ、急いでハチ達の集まっている塊りの下に持って行きました。
 突然の火に慌てふためくハチ達。もうてんやわんやの状態。こちらに向かってくるハチも多数いました。
 ところが…、新聞紙は一気に燃え上がってしまい、勢いのある火が持続しなかったのです。ハチ達の塊りは2/3がまだ残っていました。
「今日はこれだけにしておくか?みんな集まっている時を狙った方がいい。」
 「明日は、灯油を新聞紙に含ませて焼こう。」と、一歩考えを進めながら部屋の戻ると、いないはずのハチが2、3匹入っていました。
換気扇の隙間から入ったのです。私をめがけて飛んでいます。そばにあったタオルでたたき落としましたが、
「あちゃー」あろうことかテーブルの上のコップにタオルが当たり「ガチャーン」と床に落ちて粉々に割れてしまいました。
 翌朝ハチ達は、どうなったか様子を見ると、静かにしていました。
塊りも昨日よりはちょっと小ぶりになっていました。9時頃になると太陽の光を浴び、また、「ブンブン」音を立てて動き回っています。仲間を呼んでいるんでしょうね。
 近くに繋ないである犬も迷惑そうに、困ったような声で「クン、クン」泣きながらハチ達を手で追い払っています。可哀想なので、繋ぐ場所を別の所に移しました。
 「よーし、今日は、追い払ってやる。いいか君たち!よく聞け!夕方待ってろよ!」じっとハチ達を見てそう宣言しました。
 部屋に戻ると、またまたハチが2匹入っていました。今度は、タオルでなく帽子でたたき落としました。

「裸で刺されたら大変だ。今日は風呂の時間をずらそう、私は、狙われているのだ。」そう感じつつ夕方を待っていました。   (メンズボクサーパンツ販売)

夕方近く

叩き落とした個体

調べたら、どうやらトウヨウミツバチニホンミツバチらしいです。ちょっとしたことでミツバチと仲良くなってしまいました。

参考:ウキペディア より
 ミツバチの働きバチは、受精卵から発生し全てメスである。通常メスの幼虫は主に花粉と蜂蜜を食べて育ち働きバチとなるが、働きバチの頭部から分泌されるローヤルゼリーのみで育てられたメスは交尾産卵能力を有する女王バチとなる。
 オスは未受精卵から発生し、巣の中では働き蜂に餌をもらう以外特に何もしない。働きバチに比べて体が大きく、働きバチや女王バチよりも複眼と単眼が非常に発達している。

 オスは女王バチと交尾するため、晴天の日を選んで外に飛び立つ。オスバチは空中を集団で飛行し、その群れの中へ女王バチが飛び込んできて交尾を行う。  

 オスバチは交尾の為の射精後に速やかに死亡し、新女王蜂はこの死体をぶら下げてしばらく飛翔するがやがて交尾器がちぎれて雄蜂の死体は落下する。
 新女王蜂は体内に残った交尾器を排除して再び雄蜂の群れに向かい交尾を行う。
この配偶行動が幾度か繰り返されて新女王蜂の体内に一生の間で使用されるだけの精子が蓄えられると巣に帰還し産卵を開始する。
 アリ科やスズメバチ科の社会性昆虫の多くで生涯交尾回数が一度だけで一個体の雄としか交尾しないのと好対照である。

 交尾できなかったオスも巣に戻るが、繁殖期が終わると働きバチに巣を追い出されるなどして死に絶える。

次の日の光景

昨日(1日目)、新聞紙に火を着けてミツバチ達の塊りを焼いたその後、翌日(2日目)の夕方6時頃、残っているミツバチの塊りを見に行きました。
「新聞紙にどれくらい灯油を浸み込ませばいいかなあ。」
 「昨日よりきっと大きくなっているはずだ。」そう思いながら行って、木の上を見たがミツバチが見つからないのです。
「塊りがあったのは、確か、あそこだと思うけどなあ。」でも見つかりません。
昨日見た塊りのある場所は、きれいに何もないのです。
「どういうことだ?」
朝、犬を連れて散歩に行ったときは、あったと思ったけど、
「よく見ておけばよかったなあ。」
「ミツバチ達がみんな山に帰ったならそれでいい。」
一件落着したと思いました。 
 ところが、犬の散歩に行くとき、ミツバチ達のいなくなった理由が分かりました。
栗の木の下、また木から離れたところの地面にミツバチ達の死骸が…。みんな死んでしまったのです。
 「どうして?」昨日(1日目)、火であぶったのは、ほんの一部分のはず、
「どうして?」
「気温かな?昨日より確かに寒いが、死ぬまで寒いか?」「餌かな?集まりすぎて?さすがにあれだけ大量にいると確かに餌不足か?だけど全員が死ぬことはないはず。」「どうしたものか?」

答えの見つからないまま、次の日(3日目)を迎えました。
 朝の犬の散歩時に近所の農家の奥さんに、ミツバチ達のことを話をしたら、
「ミツバチは煙に弱いだちけよ。」
「そうなんだあ」。少し納得しました。煙はみんな吸い込んだだろうから。
それにしても、昨日(2日目)の朝は木の上で塊たまっていたけどなあ。

 突然、戦う相手がいなくなって、肩透かしを食らったようで、ちょっと寂しい感じがしました。
一体なぜミツバチ達は、皆一度に死んでしまったのか、よくわからない不思議な出来事でした。

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