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ある小学校で、先生がこんな問題を出しました。
黒板に図を書き
「この形が1,この形が2、これが3,これが4とするよ。」
子供たちは「離れている 重なっている 角が三つ 一筆で書ける 丸まっている…」それぞれが頭の中で判断のキーを考えました。
「では、問題です。この図は幾つ?」
「2です。」「正解です。ではこれは?」
「4です。」「正解です。ではこれは?」
「ええっ?分かんない。」…
と…その時、教室のそばを通った母親に抱かれた子が「4」と答えました。
「そうです。あの坊やが言ったように正解は4です。」
「どうして?」子ども達は、ちんぷんかんぷん。
先生は続けて「じゃあこれは?」
「3かな?ええっ?分かんない。」
すると、小さなその坊やは「1」と答えました。「そうです。正解は1です。」
その坊やに向かって、先生は、いくつか出しましたが、全部正解でした。
子供たちの頭の中を混乱させたままではいけないので、先生は、子供たちに言いました。
「実は、あの坊やは図は見ていません。図を見ても分かりません。私の指を見ていたのです。何本で図を指しているのかをよく見ていたんですよ。」
「なーんだ。そうだったのか。」
「でも、大事なことがあります。
ついつい図の形に引きずられがちですが、全体を見ましょう。全体を見ないと騙されますよ。
皆さんに、それを伝えたくてこの問題を出したんですよ。」