ある学校での話です。
下校途中の小学生がエアガンで打たれるという事件がありました。
打たれた子ども達の話からすると、明らかに狙っていたと思われます。
近くにいたスクールガード(登下校の見守り、交通安全指導ボランティア)の方々のお陰で、近くの中学生の仕業だということが分かりました。
その日のうちに、中学校に親も呼ばれて指導されたそうです。
そして翌日の放課後、小学校に、事件を起こした中学生のクラス担任と子ども達、保護者が連れ添って謝りに来ました。
本来なら打たれた子どもに直接謝罪して欲しところだが、今後のことを考えて、お互いに顔を合わせないのが生徒指導の鉄則。
おそらく、中学校では、クラス担任、学年主任、生徒指導担当、教頭もしくは校長の指導を受けているはずです。きっとこの子達の心は黒だろうな。
ならば、ここが最後の場なので、黒で終わらせるのではなく白で終わらせたい。もう事件は解決し、謝罪もしている、安心して中学生を家に帰したい。
校長先生は、この事件をきっかけに、「何とかその子達を生かすことは、出来ないものか。」
そんな思いから、懇意にしていた本屋さんに電話し、お笑いタレントの麒麟の田村さんが書いた『ホームレス中学生』を3冊すぐに届けてもらい、彼らが来るのを待っていました。
会ってみると、まだあどけない普通の中学生たちでした。
「君たちは、ここの卒業生?」
「いいえ、違います。隣の○○小学校です。」…。
それぞれの謝罪の言葉を聞いた後、校長先生は、次のようなことを言いました。
「君たちのやったこと、何がいけなかったのか?考えてみてください。全てがいけなかったわけではないですよ。…場所、人狙い、その判断が間違っていたということです。ましてや君たちの後輩になる子ども達ですよ…。
この本を読んだことありますか?『ホームレス中学生』という本です。
この本には感謝ということがたくさん書いてあります。きっと何かを感じると思います…。」
「……」
「はい、この件はこれで終わりです。これからは、それぞれ自分の進路に向かって頑張って欲しいなあ。」
校長先生は、一人ひとりの眼を見ながら三人に本を渡しました。
「ありがとうございます。」大きな声ではないが、三人の本当の声を聞けたように思いました。
お母さん達も「ありがとうございます。もっときつく言われても仕方がないところなのに、温かい指導で、本当に感謝しております。」
校長先生は、最後に「本人達は、よく分かっていると思いますので、これからを頑張らせてください。被害を受けた子ども達と保護者には、しっかりと謝罪に来た今日のことは伝えておきます。」
お母さん達は、涙を流しながら、また深々と頭を下げました。
「中学校の〇〇校長先生にもよろしくお伝え下さい。」と校長先生は言いました。
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…彼らが学校を去った後、教頭先生が一言「良い解決方法でしたね。
これで校舎のガラスを割られる心配はないですね。
彼らも、また被害にあった子ども達も安心してこの学校に来られますね。
まさに、北風と太陽でしたね。勉強させてもらいました。」と。
清く、気高く、堂々と (むくげ)
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