授業中にロープの話がでてきました。
先生は、「昔、例えば、奈良、平安時代はどんなロープを使っていたんだろうね?」と問いかけました。
「縄?」
「すぐ切れちゃうよ。」
「木の皮?」
「そうかな?」
「着物?」
「どうかな?」
子ども達は、色々思っていることを出してきました。
先生は、「芥川龍之介の書いた『羅生門』て本、みんな読んだことありますか?」と続けました。
「ないです。」子ども達は答えました。
「平安時代の話です。雨がやけにひどくなってきたので、一人の男が、京の都にあった羅生門で雨宿りをしていました。門の上で何やら音がするので、上がってみると、おばあさんが無造作に置いてある死人たちの頭の髪の毛を一本一本抜いて集めていました。…。
「ええっ?」
この本は、短いから図書室に行ったときでも読んでみたらいいでしょう。」
「その髪どうするの?」
「人形の髪やかつらを作ったり、ロープを作るのに売れたんだよ。」
「ロープ?」
「髪の毛ってそんなに強いんですか?」
「そう強い。さっきのロープ問題の答えの一つですね。」
「へえ?」
先生は、続けました。
「こんなことも聞いたことあります。オートバイの後ろに、長い髪の毛の女性がヘルメットもかぶらずに、乗っていました。スピードを上げると、髪の毛は大きく広がり、先端はムチのような動きをしてました。対面からトラックが来ました。すれ違った瞬間に髪の毛が荷紐を掛けるところに複雑に巻き付き…。」
「ええっ?それで?」
「オートバイから身体ごと引きはがされ、トラックに引きずられて…。」
「ええっ?」
「オートバイを運転していた男もバランスを崩してひっくり返ったという話です。」
「ええっ?」
「工場でも、髪の毛が、回転している大型のローラーに巻き込まれる事故が多いらしいですよ。」
「長い髪を風になびかせている姿はかっこいいですけど、そういう危険もあるということですね…じゃあ、今日の勉強に戻りましょう。」……。
そして次の日、教室に入ってきた女子の髪がみんな短くなっていました。
「ちょっと薬が効きすぎだったかな?」
※髪以外で、マフラーでも、長く垂らしていたために、何かにひっかり首を絞めらるという事故があったことも思い出しました。
※また、観光地のサルは、長い髪の女性を狙うそうです。髪を糸ようじのように使い歯を掃除したいからと聞きました。これも驚きました。
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