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パナシ

185,二四六九士


  社内のトイレで、二人の社員が話をしている。

「おい、課長が変なこと言ってたぞ。」

「何?」

「にしむくさいだって?」

「えっ?何それ?」

「だよな?」

「で、課長はなんて言っていたの?詳しく言って。」

「だから、『にしむくさい、じゃない、にしむくさむらいかな?だから、9月は30で終わりかだって。』」

「そうだろう。」

「俺、意味わかんないから、課長に『「どこの侍は、西向くんですか?』と聞いたんだ。」
 そしたら「あはは、勉強して来い!」っ言われたんだよ。お前分かる?」

「それさあ、お前マジで言ってんの?
今まで教わってこなかったの?」

「どこで?誰に?」

「学校で先生は、教えてくれなかった?
お父さんやお母さんも教えてくれなかった?」

「知らないよ。」

「それは、30日無い月のことだよ。」

「そうなの?俺は拳を握ってその山と谷で考えていたけどなあ。」

「じゃあ聞くぞ。3月は?」

「ちょっと待って、山から数えて123…山だから31日ある。」

「じあ9月は?」

「ええっ、1234…折り返して、谷だから30日だ。」

「それって、面倒じゃない?」

「確かに。」

「だから、にしむくさむらいつまり二四六九士で覚えたらすぐ分かるだろう?」

「にしむくは二四六九で分かるけど11がなんでさむらいなの?」

「11を漢字で書いたら士になるだろう?」

「あっそういうことか。」

「お前に限ってないけど、意外と知らない人多いみたいだよ。
親も知らないから子どもは知らなくても当然だし、学校の先生たちも知らない人いるみたいだからね。」

「そうなんだ。にしむくさむらい(二四六九士)ね。ありがとう。でも、どうして2月は28とか29になるの?」

「それは、暦のスタートは植物の芽生えに合わせて3月なんだよ。すると最後が2月でそこが調整月ということだって聞いたけどなあ。」

「ああそういうことか。」

「俺も詳しくは調べてないけど、そうらしいよ。」

「ああ、ありがとう。」

あなたの周りに、こんな人はいませんか?

おぬしはなぜ西を向く?わしも分からん。