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「お父さん、ジレンマって何?」
「どうした?」
「今テレビで話していた人が使っていたんだけどジレンマって何のこと?」
「お父さんのスマフォ取ってくれる?」
「はい、これ」…。
お父さんは、検索画面を出して「ジレンマ 中国語」と音声で入力しました。
「えっ、中国語でなんというかじゃなくて、僕は、意味が知りたいんだよ。」
「うん、分かっているよ。最初から意味を調べたらつまらないから、日本の漢字の元の中国語では何というか見ればすぐに意味も分かるよ。」
「そうなんだ。」
「ほら、出てきたよ。『進退両難』なんだって。」
「どういうこと?」
「進む、退く、両方とも難しいって意味だよ。」
「ということは、前にも後ろにも行きたくても行けないってこと?」
「そういうことだ。」…。
「スマフォは便利だね。ジレンマ ハングルとか ジレンマ アラビア語と打ったらそれでも出てくるの?」
「そうだよ。」
「百科事典みたいだね。」
「もっとすごい機能もあるぞ」
「なに?なに?」
「スマフォのカメラのレンズ機能だよ。名前の分からない花や虫などに向けると名前を教えてくれるんだよ。」
「へえ、それは便利。」
「この前、東京に行って高いビルがあったので、このレンズ機能で調べたら、ビルの名前が出てきたよ。」
「そうなんだ。」
「これから先、もっと機能が高度のもの出てきて、ハングル文字やアラビア文字、ロシア語、英語なども読み取って日本語変換してくれるかもよ、難しくて読めない漢字も読んでくれるし、夜空の星さえ名前を教えてくれるかもなあ。」
「そうしたらすごいね。」
「まだまだ沢山の可能性が考えられるけどね。」
「そうなんだ。」…。
「何かこんな機能があったら便利というものある?」
「うーん、薬の成分とか、川の汚れ状況とか、今の気圧とか…」
「だけど、どんなに便利になっても使わないと宝の持ち腐れだからね。調べたいと思うことを持つ、それが大事だと思うよ。」
「うん、分かった。」