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部活動が終わって、友達同士で駅まで向かう中学生のAとBの二人組が何やら話している。
A「今日の練習きつかったなあ」
B「ああ、もうすぐ大会だからなあ。」
A「俺、守りは自信があるんだけど、バッテングがどうも苦手で悩んでいるんだ。羨ましいよ、お前が…」
B「俺だって、まだまだだよ。変化球には惑わされちゃうし…、力を全部バットからボールに伝えるって本当難しいよ。」
A「話違うけど、中国の歴代の王朝の名前ちょっと言って!」
B「なんだよ急に?」
A「俺、つい最近、感動したことがあってね。」
B「何?」
A「とりあえず王朝を並べてみて!」
B「うん、殷 周 秦 漢 三国 晋 南北朝 隋 唐 五大 宗 元 明 清 中華民国 中華人民共和国…」
A「すごいね。」
B「だろう?俺、歴史好きだからな。もしもし亀よの歌で覚えたんだよ。」
A「へえーっ、今度教えて。
それでね、俺は、その王朝の中で『元』と『清』に感動したんだよ。」
B「何に?」
A「『元』はモンゴル民族で『清』は満州民族なのに、自分たちの言葉と文字ではなく、漢民族の使っている漢語を最終的には公用語にしたんだよ。」
B「えっ?そうなの?それが今も伝わっている中国語?」
A「そう、考えられないだろう?」
B「どうして?」
A「最初は、モンゴル語や満州語を使わせていたんだけど、人が多すぎることと文化、歴史、文献などが漢民族の方が優れていたから、自然に漢語を使うようになって行ったらしいよ。」
B「武力は優れていたけど、漢語じゃないと理解できないことがたくさんあったということか。」
A「例えが悪いけど、今の日本くらいの国が仮に武力で世界を支配したとするよ。
その時、その国の言葉や文化がずっと英語の方が良いからと切り替えられる?」
B「そうだよなあ。無理だよなあ。」
A「すごい柔軟で、スケールの大きな話だよなあ。それに感動したから、お前に話そうと思っていたんだよ。すごいよね。」
B「ああ、ありがとう。そのスケールで見たら、なんか世の中の見方変わってきそうだな。」
A「細かいことは色々あっただろうけど、自分たちの言葉を捨てて、漢民族の漢語を公用語にしたという歴史は、本当にすごいことだと思うよな。
相手を変えるより自分たちが変わればスムースに行く。考え方が柔らかいよね。」
B「機会があったら中国語を習ってみたいなあ。」
A「そうだな。こういうスケールの大きな話を今度の野球の試合でも役立てられないかなあ。」
B「うん、ちょっと視点を変えて見ようかな?壮大で、柔軟に…」
A「ああ。」
参考:『もしもし亀よ』のリズムで歌ってみる!
殷、周、秦、漢、三国、晋
(もしもしかめよ、かめさんよ)
南北朝、隋、唐、五大
(せかいのうちにおまえほど)
宋、元、明、清、中華民国
(あゆみののろいものはない)
中華人民共和国
(どうしてそんなにのろいのか)
そして上級編!
『アルプス一万尺』で歌ってみる!
殷、周、東周、春秋戦国
(アルプス一万尺)
秦、前漢、新、後漢
(こやりのうえで)
魏、蜀、呉、西晋、東晋
(アルペン踊りを)
宋、斉、梁、陳、隋
(さあ踊りましょ)
五胡十六、北魏、東魏
(らんららんらん)
西魏、北斉、北周
(らんらんらんらん)
隋、唐、五代十国
(らんららんらん)
宋、金、南宋、元、明、清
(らんらんらんらんらん)