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「ただいま!」
「お帰りなさい、お父さん。」
「ヒデちゃん、はい、これ。」
「なに?お父さん?」
「あけてごらん。」
…「地図?英語で書いてあるよ。」
「オーストラリアに行った木原さんが買ってきてくれたんだよ。」
「お父さん、これ印刷ミスだよ。反対になってるよ。」
「あはは、ヒデちゃん、ちゃんとした世界地図だよ。オーストラリアから見た地図だよ。」
「えっ?日本のと違うの?」
「そりゃそうだろう。今、日本は、冬だけどオーストラリアは夏だからね。」
「そうなんだ。」
「ついでに、ヒデちゃん、オーストラリアの人たちは、英語を使っているんだ。知ってるよね。」
「うん。」
…お父さんはニコニコしながら
「ヒデちゃん、英語は、日本語と反対に言うことが多いんだ。例えば、道路のことをロードと言うし、人の名前も小林太郎なら太郎小林と言うんだよ。」
「みんな反対だね。」
「だから、日本人とは、考え方も違うかもな。」
「そうなんだ。」
すると脇からお母さんが「あなた、やめなさい、ヒデちゃんが、本気にしたら大変よ。」
「そうだな、ヒデちゃん、今のは冗談、でも地図と季節は全く逆だからね。」
「うん。お父さん、この地図ずっと見ていたら、なんか気持ち悪くなってきそうだね。首を曲げてみたくなるよ。」
「逆さにすれば、スッキリするけどね。…ヒデちゃんの教室には、世界地図あるのかい?」
「ううん、まだ、張ってない。」
「じゃあ、学校に持って行って、日本の世界地図と一緒に張ってもらったら?」
「うん、2,3日は僕のものにしてからでもいい?」
「ああ、ヒデちゃんのものだから、ヒデちゃんが決めていいよ。」…
「今日のお肉、オーストリア産よ。」とお母さんが言うと、
ヒデちゃんが「じゃあ、クニというのかなあ?」
お父さんは、それを打ち消すように「あはは、まさか?」
…お母さんは、何も言いませんでした。
浄水器、どれがいいか迷ってる時はコレ