カテゴリー
パナシ

151,傘


 「このところ毎日雨で嫌だね。お父さん。」
「そうだな。お父さんも日本人だから、雨というとジメジメ、シトシト…なんとなく憂鬱になるよ。
だけど、英語でレインというとピチピチ雨粒が楽しく跳ねているように思えるんだよな。ヒデちゃんはそんなことないかい?」
「うん、そう言われればなんとなくそんな気になるね。雨…レイン…うん」。
「傘は手軽でいいけど、合羽ほどは雨を防げないし、合羽は着たり脱いだりが面倒だし…。
傘や合羽以外に、何か良い道具はないものかなあ。お父さんは、雨が降るたびにそう思うんだ」…。
「ヒデちゃん、傘って昔は、女性しか使わなかったんだって。知ってた?」
「えっ?そうなの?」
「うん、世界では、おおよそ4000年ほど前から傘が使われ始めたとされているんだよ。
 中東の壁画や彫刻にも見られるらしく、当時は雨よけではなく、貴族の夫人や高僧たちが日傘に使用し、権威の象徴としていたらしいよ。
ヨーロッパに広まっても、日傘として使われながらも、女性のアクセサリーなど色々な使い方もされたんだ。

街中で2階から投げ捨てられる汚物をよける為の必需品だったと云う話もあるよ。」
「えっ?汚い。トイレがなかったの?」
「うん。それで、女性の持ち物だった傘は、18世紀後半のイギリスで男性が本格的に雨傘として使うようになっていくんだ。
それまで、男性は帽子で雨を防ぐのが普通だったんだ。段々と男性が傘をさす事に違和感が無くなり、今のようになっていったんだって。
それに、傘の持ち手をステッキと同じにしたら、更に広まったらしいよ。」
「そうなんだ。最初に傘をさした人もすごいね。」

厚生労働省承認/眼科用医療機器【視力回復装置 超音波治療器「アイパワー」】

「日本に洋傘が入ってきたのは安土桃山時代に中国から入ってきたらしいよ。」
「その前は、どうしていたの?」
「唐傘とか番傘と呼ばれた竹の骨組みに油紙を張ったものを使っていたらしいよ。それはかなり古くから日本にあるんだ。」
「それって、今でもあるの?」
「もちろんだよ。洋傘に対して和傘と呼ばれているけどね。洋傘は動物の蝙蝠(コウモリ)みたいだからコウモリって呼ぶおじいさんもいるよ」…。
唐傘、和傘とも言われる
 「ところで、ヒデちゃんは、畳んだ傘はどうやって持つ?」
「うん、学校で先生にも言われたよ。横にして持って歩くと後ろの人にぶつかるから、縦てで持つようにって。」
「そうなんだよ。駅などで横に持って階段登る人見ると『常識ない人だなあ』と思うよ。
特に紳士風の人や美人さんがそうだとがっかりするよ。後ろの下の人の顔でも刺さないかとヒヤヒヤものだよ。」
「ヒデちゃん、合羽のかわりに昔の日本には蓑(ミノ)ってものがあったんだよ。今度調べて見なよ。」
「うん、ミノムシのミノ?」
「そう、そう」…。
「明日も雨らしいから、明日はお父さんが送っていこうか?」
「いいの?やったー!」
たばこの包装紙で作ったらしいよ。

【アイリスオーヤマ公式オンラインショップ】アイリスプラザ