「このところ毎日雨で嫌だね。お父さん。」
「そうだな。お父さんも日本人だから、雨というとジメジメ、シトシト…なんとなく憂鬱になるよ。
だけど、英語でレインというとピチピチ雨粒が楽しく跳ねているように思えるんだよな。ヒデちゃんはそんなことないかい?」
「うん、そう言われればなんとなくそんな気になるね。雨…レイン…うん」。
「傘は手軽でいいけど、合羽ほどは雨を防げないし、合羽は着たり脱いだりが面倒だし…。
傘や合羽以外に、何か良い道具はないものかなあ。お父さんは、雨が降るたびにそう思うんだ」…。
「ヒデちゃん、傘って昔は、女性しか使わなかったんだって。知ってた?」
「えっ?そうなの?」
「うん、世界では、おおよそ4000年ほど前から傘が使われ始めたとされているんだよ。
中東の壁画や彫刻にも見られるらしく、当時は雨よけではなく、貴族の夫人や高僧たちが日傘に使用し、権威の象徴としていたらしいよ。
ヨーロッパに広まっても、日傘として使われながらも、女性のアクセサリーなど色々な使い方もされたんだ。
街中で2階から投げ捨てられる汚物をよける為の必需品だったと云う話もあるよ。」
「えっ?汚い。トイレがなかったの?」
「うん。それで、女性の持ち物だった傘は、18世紀後半のイギリスで男性が本格的に雨傘として使うようになっていくんだ。
それまで、男性は帽子で雨を防ぐのが普通だったんだ。段々と男性が傘をさす事に違和感が無くなり、今のようになっていったんだって。
それに、傘の持ち手をステッキと同じにしたら、更に広まったらしいよ。」
「そうなんだ。最初に傘をさした人もすごいね。」
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