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パナシ

296,欲を捨てれば


 昔々の話です。

 農家の人たちが丹精込めて作ったお米を盗んで食べる猿がいました。

村人たちは、皆、困っていました。

ここは極楽極楽

 そんな中、ある農家の人が、猿の習性を考え、それを利用して猿を捕まえる良い方法を考えました。

ヒョウタンの形をした、真ん中が細い瓶を木にしっかり固定し、中には、お米を入れておきました。

 夜になり、猿は木の下にやってきました。

 瓶の中のお米を取ろうとそっと手を入れました。

お米をつかんだ猿は、一瞬「ニッコリ」喜んだものの、お米をつかんだ手が抜けないことに気が付きました。

だが、欲張りな猿は、絶対に手に握ったお米を放しませんでした。

 翌朝、農家の人は、瓶に手を入れたまま動けないで泣いている猿を難なく捕まえました。

 人は、当然、猿より賢い動物ですが、このお米が、お金や権力、地位などだったらどうでしょうか?

絶対誰にもやらんぞ