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子どもの頃は、よく着物を着ていたと記憶しているが、今では、旅館に泊まった時の浴衣ぐらいしか着物を着ることは無くなった。
結婚したての正月、妻と二人で着物を着て初詣に出かけた。もちろん履物は下駄である。
駅からその神社までは2㎞位あっただろうか?
家を出たころはまだよかったが、バスに乗る時に足が開けない。駅の階段が思うように登れない。神社まで歩くのが、これまた大変。
足が開けないのは、本当につらい。
足を肩の幅しかない紐で縛っているようなものだ。
いっそのこと、着物の裾をまくり上げて歩きたかった。
あれからは、二度と着物姿で外に出ることは無くなった。
下駄もずっと下駄箱の中で、じっと出番を待っているのだが…。
改めて女性の歩き方、また、時代劇や歌舞伎役者の歩き方を見直してみた。
ズボンで、足が自由に開く今の「西洋歩き」のように、足を先に大きく出すのではなく、左右の腰を順に前に出す。足はその後だ。手も身体と一緒に出す。
いわゆる「難波歩き」。なるほどなあ、だから姿勢が崩れずに歩けるのか。
決して速く走れるわけではないが、日常生活の中では、これで十分である。
常に不動の姿勢で腰と体が前に出て行く、武道に取り入れられているのにも納得。
歩き方、身のこなしにも綺麗とか汚いがあるんだなあ。
着物を着ている感覚で歩くことを少し意識してみようかな。