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友達の家に行った時、玄関の壁に上のような文字が掛けられていた。
「これ、なんて読むの?」
「ああ、これね。学生時代に長野に行った時、土産物屋さんで買ったものだけどね。
最初、僕も読めなくて、お店のおじさんに聞いたんだ。」
「すいません、この文字は何と読むんですか?」
「ああ、これかい?…
『人は大きく、己は小さく、心は丸く、腹を立てずに、気は長く』てかな。
『人』は夢や人としての器量だな。
『己』は自己主張というか我ままというか、そういうことだな。
『心は丸く』『腹を立てずに』『気は長く』は意味が分かるだろう?」
「はい、そうやっていきたいですね。」
「そうだよなあ。」
「おじさん、それください。」
「一生の宝物になるよ。きっと。」
「はい、大事にします。
で、これを言った人は誰なんですか?」
「ああ、確か、達磨さん、ほら、達磨大師だと聞いたけど…」
「こんな人になれるよう、頑張ります。」師
「ああ、頑張れ、お兄ちゃん。」
「それ以来、自分の座右の銘の一つになっているんだよ。」
「そうなんだ。良い言葉だよなあ。なあ、俺もこの言葉もらっていい?」
「良いに決まってんじゃん。」
「ありがとう。いやあ、今日は、ここに来た甲斐があったよ。
『人は大きく、己は小さく、心は丸く、腹を立てずに、気は長く』か?」
達磨大師:
中国禅宗の開祖、インド人のお坊さん。嵩山少林寺の洞窟で、9年間壁に向かって座り続け、悟りを開きました。
しかし、この年月の修行で手足は腐って取れてしまいました。